修理と保険の話

沖縄の台風で家が壊れたら、保険で直るもの・直らないもの

沖縄の台風で家が壊れたら、保険で直るもの・直らないもの

沖縄の台風で家のどこかが壊れたあと、電話の半分くらいは最後にこの一言がつきます。
「これ、保険で直りますか?」
「隣は火災保険で直したって言うんだけど、うちは?」
「台風のあと、塀に車をぶつけられたんだけど、これは相手の保険?」

答えは「ものによる」です。最終的な判断は保険会社がするので、うちが「通る」「通らない」と言い切ることはできません。ただ、沖縄で台風のあとに見に行き続けていると、傾向は見えてきます。皆さんが引っかかっているのは結局ひとつ、「うちのは今回の風で壊れたのか、前から弱っていたのか」。このページは、その線をものごとに引いていきます。

まず、線引きは「今回の台風で壊れたか」

火災保険が適用されるかどうか——風災は「風で壊れたものを直す」ための補償です。だから見られるのは、台風の前と後で何が変わったか。台風の前からすでに弱っていたものが、風をきっかけに壊れた場合は、経年劣化と見られやすくなります。

沖縄は塩害と紫外線が強いので、内地より経年劣化が早い。ここが正直、沖縄で申請が難しくなる理由のひとつです。

もうひとつ、先に見ておいてほしいのが免責です。火災保険には契約ごとに免責金額(自己負担額。0円・5万円・10万円など)が決まっていて、修理代がその額に届かないと保険金は出ません。古い契約では「損害が20万円以上のときだけ」という条件のものもあります。保険証券の「風災」の欄で免責を確認してください。請求できるのは原則3年以内です。被害が大きいときは保険会社の鑑定人が見に来るので、直す前の写真と壊れた部品は残しておいてください。

カーポート

直せることが多い壊れ方:風でポリカ板が飛んだ、飛来物で割れた、梁がねじれた、柱ごと倒れた。板が飛んだ先や、曲がった骨の写真があると話が早いです。

経年劣化と見られやすい壊れ方:1枚だけ飛んだが、残りの板も白く濁ってバリバリに割れていた。留め具が塩害で錆びて、風がなくても外れかけていた。「寿命だったところに風が当たった」と見られるパターンです。詳しくは沖縄で台風にカーポートが飛んだら|火災保険と隣の車の傷の記事に書いています。

フェンス・ブロック塀

直せることが多い壊れ方:アルミフェンスが支柱ごと倒れた。飛んできたトタンや看板が当たった跡が残っている。

経年劣化と見られやすい壊れ方:ブロック塀が傾いているが、控え壁がなく、鉄筋が錆びて膨らんでいた。台風の前から傾いていたと見られます。花ブロックの塀は、もともとの施工状態で判断が分かれやすいです。直し方と部分交換の目安は沖縄で台風に曲がったフェンス修理|火災保険で直る?部分交換は?、塀は沖縄のブロック塀修理|車の衝突・台風、誰の保険で直す?へ。

シャッター

直せることが多い壊れ方:風でレールから外れてスラットが波打った。飛来物がぶつかってへこんだ。

経年劣化と見られやすい壊れ方:「台風のあと閉まらなくなった」と聞いて行ったら、レールの中が錆と砂で詰まっていて、台風前からすでに重かった。こういうときは風災ではなく、掃除と注油で直ることが多いです。申請はしなくても、お客さんの負担は小さく済みます。詳しくは沖縄のシャッター修理|台風・車の衝突は保険で直る?へ。

窓ガラス

直せることが多い壊れ方:飛来物でガラスが割れた。割れた破片と、飛んできたものを一緒に写真に撮っておくと、はっきりします。

経年劣化と見られやすい壊れ方:網入りガラスに台風のあと大きなひびが入ったが、サッシまわりの錆がひどく、ガラスの端が以前から欠けていた。熱割れや経年と見られます。詳しくは沖縄で窓ガラスが割れたら修理は保険で?台風・野球ボール・泥棒へ。

雨漏り

直せることが多い壊れ方:強風で屋上の排水口の金物が飛んだ、ベランダの笠木が外れた、飛来物で何かが割れて、そこから水が入った。壊れた部品が屋上に残っていると決め手になります。

経年劣化と見られやすい壊れ方:「台風のたびに天井のシミが広がる」家。原因はサッシまわりのシーリングや防水の劣化で、台風はきっかけに過ぎない。沖縄はRC造(鉄筋コンクリート)の家が多く、瓦が飛ぶタイプの雨漏りは少ないので、「屋根が壊れた」より「劣化したところから入った」と見られるケースが内地より多い印象です。詳しくは沖縄で台風のたびに天井のシミが広がる|火災保険で直る雨漏りの記事へ。

漏電・屋外コンセント

直せることが多い壊れ方:ピロティ駐車場の屋外コンセントのカバーが風で割れて、横殴りの雨が入り、漏電してブレーカーが上がらなくなった。割れたカバーが写真で分かると話が通りやすいです。

経年劣化と見られやすい壊れ方:同じように漏電したが、配線の被覆が塩害で硬くなってひび割れていた。直すこと自体はできます。詳しくは沖縄の漏電修理・調査|沖縄電力に電話する前に、保険で直る線へ。

受水槽

直せることが多い壊れ方:屋上の受水槽のフタが風で飛んで、まわりの配管が折れた。飛んだフタが見つかると、台風が原因だとはっきりします。

経年劣化と見られやすい壊れ方:受水槽の脚が錆びて、台風のあとに傾いた。錆の進み具合で経年と見られます。水漏れになっているときは沖縄の水漏れ修理|濡れた床や天井は火災保険で直る?へ。

台風以外で壊れたものは、誰の保険で直す?

「台風の記事なのに」と思われるかもしれませんが、台風のあとに見に行くと、台風と関係ない壊れ方が混ざっていることが多いので、ここにまとめて書きます。風災ではなく、別の保険の話になります。

車・トラック・バイクが突っ込んだ(相手の自動車保険の対物賠償)
配達のトラックがバックでブロック塀に当たった、車が駐車を誤って外壁やシャッターに突っ込んだ、バイクが転倒してフェンスを曲げた。これは相手の自動車保険の「対物賠償」で直すのが基本です。相手の保険会社から「見積を出して」と言われたら、うちが写真と見積を揃えます。相手が無保険だった・逃げられた場合は、自分の火災保険に「車両の衝突」の補償が付いていれば使えることがあります(契約によります)。警察への届け出からの流れは沖縄で車が家に突っ込まれたら|修理費は誰の保険で直す?に書いています。

野球ボール・子どもの遊び(相手の個人賠償責任保険 または 自分の破損・汚損)
近所の子どもの野球ボールで網入りガラスが割れた、ゴルフの練習球で花ブロックが欠けた。当てた側の家に「個人賠償責任保険」が付いていればそちらで直すことが多いです。相手が分からない場合は、自分の火災保険に「破損・汚損」の特約が付いていれば使えることがあります(契約によります)。

上の階からの水漏れ(相手の個人賠償責任保険)
上の階の洗濯機のホースが外れた、風呂の水を出しっぱなしにした、で自分の部屋の天井や家具が濡れた。上の階の人の個人賠償責任保険で直すのが基本です。自分の家の配管が壊れて濡れたなら、自分の火災保険の「水濡れ」になります。配管そのものの修理と、濡れた被害の修理は別に見積を分けて出します。

隣の家の物が飛んできた(原則、自分の火災保険の風災)
台風の飛来物だけは例外で、飛ばした側の責任を問えないことが多いです。隣のトタンが当たっても、原則として自分の火災保険で直します。逆に自分のカーポートが隣の車に飛んでも同じ考え方です。

共通しているのは「写真」と「壊れ方」

直せることが多い例に共通しているのは、台風の前と後で何が変わったかが写真で説明できることです。対象になりにくい例は、台風の前からすでに弱っていたものがほとんど。

保険金がいくら出るかは、修理の見積から免責金額を引いた額が目安で、最終的には保険会社の鑑定で決まります。罹災証明書は市町村の減免や支援制度に使うもので、火災保険の請求には普通いりません(保険会社は自社の鑑定で判断します)。

うちが見に行くときは、その場で「これは風で壊れたと言えそう」「これは古くなっていたところに風が当たった形」と正直に言います。ごまかして申請するのは、あとで取り消しになったり、保険会社との関係が悪くなったりして、お客さんが損をします。

片付ける前に写真を撮って、そのまま 090-9408-5550 に電話をください。写真があれば、見に行く前に「通りそう/難しそう」の当たりはつけられます。

内地から来る「手続きを手伝います」という業者に注意

台風のあと、内地の業者が沖縄に入ってきて「自己負担なしで直せます」「手続きを手伝います」と訪問や電話をしてくることがあります。中には、経年劣化のものを風災として申請させたり、手数料を先に取ったり、工事をしないまま連絡が取れなくなったりする相手もいます。見分け方は難しくありません。「その場で契約」「先に手数料」「経年でも通せます」——このどれかを言い出したら、その相手はやめてください。契約を迫られたら、まず断って構いません。うちでも、お住まいの市町村の消費生活センターでも、先に相談してからで遅くありません。

費用のこと

「台風で壊れた」の修理代は、電話では言いにくいことが多いです。同じ「カーポートが壊れた」でも、ポリカ板を2枚差し替えて終わる家と、梁がねじれて柱ごと交換になる家があって、かかる日数も金額も別物だからです。見に行って、原因と直し方と金額をその場で説明して、納得してもらってから着手します。見積だけで終わっても構いません。

どちらかは、見に行けば分かります

「うちのは直るのか、直らないのか」は、電話だけでは言い切れません。でも、見に行けばだいたい分かります。どちらにしても直すこと自体はできるので、まず写真を撮って連絡をください。台風直後の動き方は『沖縄 台風の被害、見に行きます|直す前に保険のための写真を』の記事にも書いています。

火災保険・自動車保険が使える修理かどうかは、見に行ったときにお伝えしています。保険の申請はお客さまご自身で行っていただきますが、必要な写真と見積はこちらで揃えます(手数料はいただきません)。

沖縄便利屋 電話 090-9408-5550(お問い合わせフォーム
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