沖縄RC住宅の外壁ひび割れ補修|火災保険が使えないひび・使えるひび
沖縄RC住宅の外壁ひび割れ補修の相談で、いちばん急ぎで見に行くのはこの電話です。
「壁の一部が膨らんで、コンクリートが塊で落ちてきた。台風のあとだから火災保険で直せる?」
ここまで進んだものを「爆裂」と言います。ほかにも「地震も台風もないのに斜めのひびが入ってる。大丈夫?」「ひびから赤茶色の汁が垂れてて、見た目が汚い」という相談が、沖縄便利屋には年中来ます。沖縄の家はRC造(鉄筋コンクリート)が大半なので、外壁のひび割れはほとんどの家で起きます。ひび自体は珍しいものではないのですが、「放っておいていいひび」と「放っておくと壁が落ちるひび」があって、その見分けがこのページの本題です。それと、先に正直に言っておくと、外壁のひびの大半は保険では直りません。どういうひびなら例外になるかも、あとで書きます。
コンクリートのひびは「鉄筋が錆びる入口」
内地の外壁記事はサイディングやモルタルの話が多いですが、沖縄のRC住宅で本当に怖いのは、ひびそのものより、その先です。流れはこうです。
① ひびが入る(クラック)
コンクリートは乾燥と温度差で必ず縮むので、細いひびは新築数年でも入ります。髪の毛くらいの細さ(ヘアクラック)なら、すぐに何か起きるわけではありません。
② ひびから水と塩が入る
ひびの幅が0.3mm前後を超えるあたりから、雨水が中まで通るようになります。沖縄の雨は塩を含んでいて、台風の横殴りの雨は壁に水を押し込みます。ここが内地との一番の違いです。
③ 中の鉄筋が錆びる
コンクリートの中の鉄筋に塩分を含んだ水が届くと錆びます。錆びた鉄筋は体積が膨らみます。錆汁(赤茶色の垂れ)がひびから出ていたら、中で錆が始まっている合図です。
④ 爆裂(コンクリートが押し割られて落ちる)
膨らんだ鉄筋がコンクリートを内側から押し割り、塊で落ちます。これが「爆裂」です。ベランダの軒裏や、建物の角、ピロティ駐車場の梁でよく見ます。落ちた塊で車を傷つけた、下を通る人に当たりかけた、という話は沖縄ではめずらしくありません。
ここまで進むと、ひびを埋めるだけでは直りません。鉄筋の錆を落として、防錆して、コンクリートを打ち直すところからになります。早く見つけるほど、直し方が軽くて済みます。
直したほうがいいひび・様子見でいいひび
うちが見に行ったときに見ているのは、このへんです。
様子見でいいことが多い
- 髪の毛くらいの細さで、錆汁が出ていない
- 塗装の表面だけにひびが入っていて、下地のコンクリートまで届いていない
早めに直したほうがいい
- 名刺の厚さが入るくらいの幅がある
- 錆汁(赤茶色の垂れ)が出ている
- ひびの周りを叩くと、まわりと音が違う(浮いている)
- ひびが壁を横に一直線に走っている(鉄筋に沿って錆びていることがあります)
- ベランダの軒裏、梁、柱の角など、落ちたら人や車に当たる場所
すぐ連絡してほしい
- コンクリートが膨らんでいる、すでに一部落ちた
- 室内の天井や壁に、外壁のひびと同じ位置でシミが出ている(雨漏りになりかけています)
自分でやらないでほしいこと
- ホームセンターのコーキングで表面だけ埋める(中の水の出口がなくなって、錆が進むことがあります)
- 膨らんだコンクリートを自分で叩き落とす(落ちる範囲が広がります。それと危ないです)
- 「塗装すれば直る」と言われてそのまま塗る(上から塗っても鉄筋の錆は止まりません。塗装の前に補修が必要です)
- 「台風のあとだから保険で直せますよ」と言ってきた業者に、その場で契約する(経年の爆裂は対象外です。この手の業者の話は沖縄の台風で家が壊れたら、保険で直るもの・直らないものに書いています)
うちの直し方(ひびの幅と深さで、やり方を変える)
- 見に行く:ひびの幅・長さ・錆汁の有無を見て、周りを叩いて浮きを確認します。室内側にシミが出ていないかも見ます。
- 細いひび:ひびに沿って樹脂を塗り込んで水の入口を塞ぎます(表面処理)。
- 水が通っているひび:ひびに沿ってUの字に削って(Uカット)、中にシーリングや樹脂を充填してからモルタルで仕上げます。幅のあるひびは樹脂を注入して奥まで埋めます(注入工法)。
- 爆裂している場所:浮いているコンクリートを落として、鉄筋の錆を落として、防錆材を塗って、ポリマーモルタルで元の形に復元します。ここまでいくと一日では終わりません。
- 仕上げ:補修した跡は色が浮くので、どこまで塗るかは見に行ったときに相談します。その面だけ塗り直すことが多いです。
費用について
外壁のひびは、電話で金額を言いにくい修理の代表です。同じ「ひび1本」でも、表面に樹脂を塗り込んで終わるものと、Uカットして充填し、モルタルで仕上げて塗装まで合わせるものがあります。爆裂まで進んでいれば、鉄筋の錆落としからやり直すので一日では終わりません。見に行って、どのやり方になるかと金額をその場で説明して、納得してもらってから着手します。見積だけで終わっても構いません。
外壁のひびが保険で直らないケース・直るケース
この記事だけ、順番を逆にします。外壁のひびは「直らない」が基本だからです。
直らないケース(ほとんどがこれ)
乾燥で入ったひび、塩害で鉄筋が錆びて膨らんだ爆裂、前からあったひびが台風のあとに少し広がった、塗装が古くなって割れた。全部、経年劣化です。火災保険は「事故で壊れたもの」を直す保険なので、何年もかけて進んだ傷みは対象になりません。「台風のあとに塊が落ちた」と言われて見に行っても、割れ口が錆で赤茶色なら、それは台風が落とす前から落ちかけていたものです。うちはそのとき「これは経年なので対象外です」とはっきり言います。ここをごまかして申請すると、あとで保険会社との関係が悪くなって損をするのはお客さんです。
火災保険には契約ごとに免責金額(自己負担額。0円・5万円・10万円など)が決まっていて、修理代がその額に届かないと保険金は出ません。古い契約では「損害が20万円以上のときだけ」という条件のものもあります。保険証券の「風災」や「破損・汚損」の欄で免責を確認してください。請求できるのは原則3年以内です。被害が大きいときは保険会社の鑑定人が見に来るので、直す前の写真と壊れた部品は残しておいてください。
直るケース(例外)
ただ、外壁が「事故で」壊れることもあります。車やトラックが駐車を誤って突っ込んだ・バイクが転倒して角を削ったなら、相手の自動車保険の「対物賠償」。台風で隣の家の看板やトタンが飛んできて欠けたなら、自分の火災保険の「風災」。子どもの野球ボールなら、当てた側の「個人賠償責任保険」。自分の車で自宅の壁に当てた場合は、相手の対物賠償も火災保険の「車両の衝突」も使えないのが普通で、「破損・汚損」が付いていれば対象になることがあります(契約によります)。誰の保険でどう進めるかは、壊れ方別に沖縄の外壁修理|車の衝突・飛来物・ひび、誰の保険で直す?にまとめているので、そちらを見てください。この記事で覚えて帰ってほしいのは「経年のひびとの見分け」のほうです。
両方が混ざっているケース
よくあるのが、車がぶつかった部分の横に、もともとの経年のひびがあるパターンです。このときは「ここまでが衝突で割れた部分、ここからが前からのひび」と分けて見積を作ります。保険会社も見るところなので、うちは混ぜて出しません。
「うちのひびはどっち?」と迷ったら、ひびに名刺の角を差してみてください。その結果と写真が1枚あれば、急いだほうがいいひびかどうかは電話の時点でだいたい言えます。写真を撮ったら、そのまま 090-9408-5550 に電話をください。
どちらかは、見に行けば分かります。申請するかどうかはお客さんが決めることです。
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外壁のひびが気になったら
「このひび、直すほど?」という段階で構いません。見に行って、様子見でいいか、直すならどこまでか、その場で説明します。
火災保険・自動車保険が使える修理かどうかは、見に行ったときにお伝えしています。保険の申請はお客さまご自身で行っていただきますが、必要な写真と見積はこちらで揃えます(手数料はいただきません)。
沖縄便利屋 電話 090-9408-5550(お問い合わせフォーム)
対応エリア:沖縄市・うるま市・宜野湾市・北谷町・北中城村・中城村・西原町・浦添市・那覇市ほか沖縄県内

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